モンテ・ヘルマン Monte Hellman 監督/プロデューサー
1932年7月12日、ニューヨーク生まれ。ロサンゼルスのUCLAで映画を学んだ後、演劇活動をはじめ、2 5歳のときにアメリカ西海岸では初演となるサミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」を演出。 その舞台を見たロジャー・コーマンに声をかけられ、コーマン組の作品にスタッフとして参加。 59年、長編第1作となるホラー映画『魔の谷』を撮る。その後、 同じくコーマン門下生であったジャック・ニコルソンと出会い意気投合、ふたりは 『バック・ドア・トゥ・ヘル/情報攻防戦』『フライト・トゥ・フューリー』(共に64年)を経て、ジャック・ニコルソン 主演の西部劇『銃撃』『旋風の中に馬を進めろ』(共に66年)を製作。この異色の西部劇2本は、 様々な映画祭に出品され高い評価を得た。
71年、ユニヴァーサルで撮った『断絶』が興行的に惨敗し、その後メジャー・スタジオの作品が撮れなくなる。 74年、ロジャー・コーマンが設立したニュー・ワールドの製作で『コックファイター』を監督するが、 これも興行成績が芳しくなかったためにコーマンがタイトルを変え、作品をつくり変えてしまう。 以後10年間、監督作は78年にイタリアとスペインで製作された西部劇『チャイナ9、リバティ37』のみ。 その後は、編集や第2班監督などの仕事が続く。88年、10年ぶりとなる長編『イグアナ/愛と野望の果て』を スペインで撮影。続けてシリーズもののホラー映画『ヘルブレイン/血塗られた頭脳』を監督。近年では、 2005年のカンヌ国際映画祭でモンテ・ヘルマンのレトロスペクティヴが行われた他、若手監督の映画に 出演するなど、その作品を再評価、再発見する動きが多く見られる。後輩の映画監督からも敬愛され、 クエンティン・タランティーノ監督『レザボア・ドッグス』(92年)やヴィンセント・ギャロ監督『バッファロー’66』 (98年)は、もともとヘルマンに監督をさせるために企画した作品であった。 最終的にこの2本は彼らふたりの監督デビュー作となったが、『レザボア・ドッグス』ではヘルマンがプロデューサーに 名を連ね、大きな注目を集めた。
2006年の第59回カンヌ国際映画祭では、「ある視点」部門で審査委員長をつとめただけでなく、久しぶりの監督作 となる短編『スタンリーの恋人』(オムニバス映画『デス・ルーム』中の1本)を出品した。 2010年の第67回ヴェネチア国際映画祭では、21年ぶりの長編映画となる最新作『果てなき路』が公式上映され、モンテ・ヘルマンのこれまでのキャリアに対して特別獅子賞が与えられた。
■ 監督作品
『魔の谷』(1960年)
『バックドア・トゥ・ヘル/情報攻防戦』(1964年)
『フライト・トゥ・フューリー』(1964年)
『銃撃』(1966年)
『旋風の中に馬を進めろ』(1966年)
『断絶』(1971年)
『コックファイター』(1974年)
『チャイナ9、リバティ37』(1978年)
『イグアナ/愛と野望の果て』(1988年)
『ヘルブレイン/血塗られた頭脳』(1989年)
『スタンリーの恋人』(2006年)(『デス・ルーム』中の1編) 『果てなき路』(2010年)
■ プロデュース作品
『銃撃』(1966年)(プロデューサー)
『旋風の中に馬を進めろ』(1966年)(プロデューサー)
「China 9 Liberty 37」(1978年)(プロデューサー)
『レザボア・ドッグス』監督:クエンティン・タランティーノ(1992年)
(エグゼクティヴ・プロデューサー)
■ その他参加した作品
『キラー・エリート』 監督:サム・ペキンパー(1975年)(最終編集)
『怒りの山河』 監督:ジョナサン・デミ(1976年)(一部編集/アンクレジット)
『キリング・ボックス』 監督:ジョージ・ヒッケンルーパー(1993年)(編集)
『666号室』 監督:ヴィム・ヴェンダース(1982年)(出演)*ドキュメンタリー
『GO! GO! L.A.』 監督:ミカ・カウリスマキ(1998年)(カメオ出演)
『アメリカン・ニューシネマ 反逆と再生のハリウッド史』
監督:テッド・デミ、リチャード・ラグラヴェネーズ(2003年)(出演)*ドキュメンタリー



スティーヴン・ゲイドス Steven Gaydos 脚本家/ジャーナリスト
1955年、アメリカ生まれ。脚本家、ジャーナリスト。1993年から「ヴァラエティ」誌で働き、 現在も同誌のエグゼクティヴ編集者として活躍している。「ヴァラエティ」では映画業界の 内部事情についての記事を多数手がけ、その知識は本作執筆にもおおいに貢献したという。
初めてモンテ・ヘルマンと出会った1971年から脚本家としての勉強を始め、81年頃から 脚本家としての活動を本格的にスタートさせる。オランダ製コメディ映画『奥様お手をどうぞ』 (87/ノーチカ・バン・ブラケル監督)で脚本に参加、シモーヌ・ド・ボーヴォワール原作の 「All Men Are Mortal」(95/エイト・デ・ジョン監督)の共同脚本を担当した。 また、人気TVドラマ「ロー&オーダー」(1990~2010年)の立役者、ルネ・バルサーの 脚本パートナーとして、パラマウント映画、20世紀フォックス、ワーナー・ブラザーズ、 コロムビア映画で脚本を執筆した。
74年に『コックファイター』の脚本執筆に参加して以来、モンテ・ヘルマン監督の長年にわたる クリエイティヴ・パートナーであり、その後『イグアナ/愛と野望の果て』『ヘルブレイン/血塗られた頭脳』 でもタッグを組んだ。『果てなき路』の脚本はヘルマン監督のために書かれたものであり、物語の中心である 映画監督の役には当初モンテ・ヘルマンと名指しするほどのこだわりぶりだったという。


監督:モンテ・ヘルマン
director:Monte Hellman
脚本:スティーヴン・ゲイドス
screenplay:Steven Gaydos
製作:メリッサ・ヘルマン、モンテ・ヘルマン、スティーヴン・ゲイドス
producer:Melissa Hellman, Monte Hellman, Steven Gaydos
製作総指揮:トーマス・ネルソン、ジューン・ネルソン
executive producer:Thomas Nelson, June Nelson
撮影:ジョセフ・M・シヴィット
director of photgraphy:Josep M. Civit
音楽:トム・ラッセル
music:Tom Russell
音楽監修:アナスタシア・ブラウン
music supervisor:Anastasia Brown
編集:セリーヌ・アメスロン
film editor:Céline Ameslon
VFX:ロバート・スコタック
VFX:Robert Skotak
美術監督:ローリー・ポスト
Art Director:Laurie Post