誰もが登場人物たちとともに境界線の曖昧な世界に入っていくことになるこの 映画にとって、音楽は重要な要素となる。目に見えるものだけではない何かを、 それが伝えてくれるからだ。 テーマ曲その他を提供したトム・ラッセルは、カントリー界の大ベテラン。ヘルマン はラッセルの「Tonight We Ride」と「Touch of Evil」を聞いて以来、彼に映画 音楽を書いてもらうことを夢見ていたという。その念願がかない、ラッセルが本作 のために書き下ろした「Road to Nowhere」とともに、映画は幕を開ける。これ 以外にもトム・ラッセルの曲が多数使われている他、ヘイヴンとナタリーが初めて 出会うバーのシーンでは、70年代の人気コーラス・グループ、ポインター・シス ターズのボニー・ポインターが堂々としたその歌を披露する。映画の冒頭で流れ る「ヘルプ・ミー・メイク・イット・スルー・ザ・ナイト」は、『断絶』製作の年(71年)の 大ヒット曲で、この歌を歌ったサミー・スミスの息子、ウェイロン・ペインが保険調 査員役で出演。まさに音楽と現実と映画とが境界を曖昧にしたまま、本作をさら にスクリーンの外側へと押し広げている。
使用楽曲リスト
1. Help Me Make it Through the Nigh(t Kris Kristofferson)
Sammi Smith

2. Road to Nowhere(Tom Russell)
Tom Russell

3. Somebody's Husband, Somebody's Son(Tom Russell)
Tom Russell, Dave Alvin, Peter Case

4. The Most Dangerous Woman in America(Tom Russell)
Tom Russell

5. Just Cried Tea(r June Nelson, Thomas Nelson)
Bonnie Pointer

6. The Rose of the San Joaquin(Tom Russell)
Tom Russell

7. Roll the Credits, Johnny(Tom Russell)
Tom Russell
トム・ラッセル Tom Russell
1950年、ロサンゼルス生まれ。西海岸のカウボーイ・ソングを聴いて育ち、 70年代はじめからカントリー・シンガーとして活動を始めた。彼の作り出す歌は ジョニー・キャッシュをはじめガイ・クラーク、ダグ・サーム、 ランブリン・ジャック・エリオットなど多くのミュージシャンたちに取り上げられることになった。 07年にはそれらのトム・ラッセル作による歌を集めたアルバム『Wounded Heart of America』 もリリースされた。最新作『MESABI』は11年9月にリリースされたばかり。このボーナス・トラックに 本作の主題歌となった「Road to Nowhere」が収録されている。
本作と関連するトム・ラッセルのアルバム
The Rose of the San Joaquin   1995
本作で使用された
「Somebody's Husband, Somebody's Son」と
「The Rose of the San Joaquin」を収録
Borderland   2001
本作への音楽を依頼するきっかけとなった
曲のひとつ「Touch of Evil」収録
Indians Cowboys Horses Dogs   2004
本作への音楽を依頼するきっかけとなった
曲のひとつ「Tonight We Ride」収録
Blood and Candle Smoke   2009
本作で使用された
「The Most Dangerous Woman in America」を収録
Mesabi   2011
本作で使用された「Roll the Credits, Johnny」と
テーマ曲「Road to Nowhere」を収録